眼が覚めるとまだコタツの中で安堵しました。昨日、ミカンを投げつけて追い払った母が僕が寝計らったところでコタツを回収するのでは?と危惧しつつ、惰眠を貪っていましたがどうやら杞憂だったみたいです。しかし起きてみると身体が非常に怠いです。喉が乾いてるし鼻水が出ます。ティッシュを取ろうと体をよじると次は腰に痛みが走りました。満身創痍か。新年から無駄な体力を浪費しないため極力コタツから出ないように努めてきたのにこれはいったい何故でしょう。母の嫌がらせでしょうか。
母でふと、思い出しました。そういえば昔からコタツで眠ってはいけないと言われていたのです。しかし理由までは教えてもらいませんでした。わたし、気になります!
Googleで調べてみる。すると、なにやら恐ろしい事が書いてありました。「コタツで寝るのは危険、最悪死に至る」。僕驚愕。クリックして読み進めてみると次のようなことが書いてあった。
鼻や喉が乾燥し風邪をひきやすくなる。
当てはまる。
狭い空間のため寝返りができないので腰痛につながることもあるそうです。
これも当てはまります。
危険いっぱいじゃないですか、コタツ。
他にも色々危険がありましたが中でも目を引いたのは死に至るという話、心筋梗塞です。コタツと心筋梗塞?馴染みのある言葉にやけに物騒な単語が一緒になってるのが不思議に思えました。とりあえず説明を読み続けることに。
コタツに入るとコタツの外にある上半身と、中に入ってる下半身の体温には大きな差ができるらしい。それにより下半身は異常に汗をかき脱水症状を起こすのです。喉が渇いていたのはこのため。そして血管の水分は失われ血液がヨーグルトの如くドロドロになります。ドロドロになった血液は血管内のあちこちに塊を形成します。すると血流が体に巡らなくなり、最悪の場合は心筋梗塞を引き起こすという。
なるほど納得。
とても恐ろしい。コタツで一人急性心筋梗塞で死んでいく自分を想像しました。みんなからは特に悼まれもせずに「あいつらしい死に方だな」と笑われることは想像に難くない。新年早々そんな間抜けな死に方してたまるか。僕は脱水症状にならないようコタツの周りにあった大量の水をがぶ飲みしました。要は脱水症状にならなければいいのです。コタツから出るなんてまっぴらごめんです。このくらいのことでコタツを諦めてたまるもんですか。
ひとまず問題は解決。
ところで、昨日は大晦日からコタツから出ていないと書きました。前述の通り今日もその記録は更新を続けています。足ももう四日はろくに使ってないので身体が不必要な部分と判断したのか下半身の感覚がありません。たいへん。このままではコタツに体の全機能を侵食されてしまうのも時間の問題だと思ったのですが、別に体を乗っ取られたところで困ることない、というかむしろ会社とかに行かなくてラッキーなので考えるのはやめました。
ということは心筋梗塞を起こして死んでも別に問題はなかったのでは。
危うく生きる意味を失いかける。
そんなことより気になるのは自分の体臭でした。コタツを出ていないということはお風呂にも入ってないので僕はたいそう不潔です。部屋中に男臭い匂いが充満しています。髪の毛を触ると油でベタベタです。近いうちに風呂に入ろうと思いました。
コタツにはこういう危険性も孕んでいます。皆さんも気をつけてください。
とはいえ、即席でも匂いだけはなんとかしなければ、確か玄関先にファブリーズがあったな、取りに行こう、と思いつつも甘く誘惑してくる睡魔には逆らえず僕は再びコタツに潜って眠りにつきました。